私たちは、自分が気に入ったソファを、末永く使ってもらいたいと考えています。
長期間使える耐久性はもちろん、愛着が湧き大切にできるかということも重要です。製品の耐久性は、構造材やクッション材の質によって左右されるので、実績ある材料できちんと作れば、耐久性あるソファはできます。ただそれだけでなく、長く使った時にそのソファが愛着を持てる、大切なものであって欲しいと思っています。
それには、飽きないデザインであることと、素敵に経年変化する素材であることが大切です。ソファのデザインにも流行り廃りがあり、10年経つと時代遅れのようなデザインに見えてしまうソファもあります。末永く使うソファだからこそ私たちは流行を追わず、時代を越えて残るスタンダードな形であることに気をつけてデザインしています。また、素敵に経年変化していくことも大切です。ビニールレザーは気楽に使えて便利ですが、傷んできた様子が素敵とは言えません。オイルだけで仕上げた木材は、水の染みが付きますが、傷んだ様子も格好良いなぁと思います。ソファの張り地もこれらと同様に、経年変化が素敵だと思えるものを選んで提案しています。
使う人と一緒に、素敵に歳を重ねる。そんなソファを作って、心豊かな毎日を提供できたら嬉しいです。
心豊かな暮らしとは、どんな暮らし方でしょうか? 毎日の暮らしの中にある、ちょっとした心地よさが、心豊かに暮らすために必要だと、私たちは考えています。 自宅に帰った時に、座り心地が良いソファが待っている。心地いいソファがお気に入りのリビングを飾っている。肌触りの気持ち良い素材に包まれてうとうとする。そんなちょっとした幸せを大切に思っています。
使い勝手が良く、座り心地が良いソファには、家族や友だちが集まります。その場所で交わす会話や一緒に過ごす時間はかけがえのないものです。過ごした時間が刻み込まれながら、素敵に経年変化していくソファで、心豊かに暮らす。そんなソファを作ることで、お客さまに喜んでもらえたら、私たち自身も仕事にやりがいを感じ、心豊かに働くことができます。
ソファを使うお客さまや、材料屋さんなどからも信頼されるだけでなく、社員さんも安心して働ける会社だからこそ、良質なソファを提供し続けることができます。
サイズや色のオーダーはもちろん、座り心地やデザインの変更まで、できるだけ柔軟に対応します。妥協せず気に入ったソファを選んでください。
お客さまの声に耳を傾け、ライフスタイルの変化に合わせながら、新しいスタンダードを探しています。それをより良いものにするために、常に新しい素材や技術に挑戦をし続けることが、より良いソファを生み出す原動力になります。
職人歴:7年「毎日、勉強です」と言いながら木枠をリズムよく組む姿が印象的です。木工の工程はNC加工、木取り、組みとあり、今は組みを重点的に担当している水川くん。ソファの耐久性の軸となる木枠は「束」「根太」「笠木」などとパーツにそれぞれ名前があります。構造はシンプルに見える様で複雑です。軽々と木枠を持ち上げる姿は、頼もしいですね。
職人歴:5年 肘掛けの丸みを帯びた角や、背クッションの緩やかな曲線。ただ座るためだけのソファから、より心地のよいソファにするために、ウレタンを摘んだり、曲げたり、巻いたり、工夫を凝らしています。新しいモデルを開発する時には、ウレタンの専門家として「どうウレタンを貼るべきか」を提案することもあります。時間のかかりすぎる貼り方や、難易度の高い貼り方を避けることで、工場全体の生産性の高さや品質の高さを維持しています。
職人歴:16年 工場の生産量を決める工程管理や資材の発注を行っている岡田くん。工場の要となる仕事です。下張り、上張りの経験を積んでいます。「気をつけていることは、できないって言わないこと」と。トラブルを解決する力と判断力で今日も業務を一つ一つ着実に進めています。
職人歴:30年 国家資格、椅子張り技能士1級を持つ大垣さん。「昨日より少しでも綺麗に仕上げること。日々高みを目指したいですね。」と。ソファの最後の工程である張り。想いを込めて、一つ一つ丁寧に仕上げていく様子は、淡々としているようで、高い技術を持っているからこそできることです。
職人歴:14年 革は職人の手で一つ一つ裁断しています。上質な革ほど牛のナチュラルマークがあり、どのように入れるか判断するのも職人の匙加減です。「牛のおしりと頭の部分ではシボが違いますが、仕上がった時、同じようにシボが出るよう工夫しています。」と姜さんはいいます。天然のものに向き合い、熟練されたきれいな裁断のラインと職人の革に対する工夫がソファの完成度を高めてくれます。(ナチュラルマーク:牛の生前の切り傷や虫刺され、シワ、血管の痕のこと。)
職人歴:5年 「裁断の仕事なら一通りこなしてきました。好きな生地や革に囲まれて仕事ができることが幸せです。」そう答える安田さんはテキパキと機械を使って布を切り、生地がよれていないか、微調整をしていきます。布によって伸びやすい方向があるのでチェックをしつつ、布に傷がないか確認しています。多いときで1日20台分の布を裁断することもあるそう。なんとなく座っている生地でも素早く厳しい目でチェックしてくれているからこそきれいな柄や生地でソファは仕上がるのです。
職人歴:1年 「ミリ単位の誤差が、仕上がりに影響してくることを木工の現場から学んだので、パターンを出すときも意識しています。」と酒井さんは話します。パタンナーは完成するソファに合わせて、型出しをします。ソファの試作や張替え、生地がどれくらい必要かを出すこともパタンナーの仕事です。その中でも張替えは難しい作業です。現物の生地と同じように型を作っていても、生地の劣化や伸び、縮みで新品の時と同じような状態で仕上がらないこともあります。何度か木枠とウレタンを張ったものに布をかぶせてサイズをあわせて微調整をします。木工、縫製、ウレタン、張り、ほぼすべての部署の知識を必要とされます。これからの活躍に期待です。
職人歴:12年目 縫製現場の工程管理も行う永見さん。資材発注の指示や納期に間に合うよう日程調整をします。「完成品を見る機会が少ないので、お客様の納品事例の写真を見たとき、とても励みになります。」と嬉しそうです。永見さんはいつも縫い目がまっすぐになるよう気をつけて縫っています。当たり前のように思えるかもしれませんが、ソファの角の部分は生地が重なり厚みが変わるので難易度が増したり、革の生地は縫い間違いができないのでかなり気を使います。また、縫い方が中途半端だとソファを張っている際に糸が浮いてきてしまいます。端切れで何度も試し縫いをし、針の細さを変えて糸調子をあわせます。そのような細かい調整を行なって初めて縫うことができるのです。
入社:8年目 お客さんとの電話対応窓口になっている神原さん。「仕事がたくさんある時、スムーズに終わると達成感がありますね。あと、お客さんから感謝の気持ちを言われた時。」どんな電話でも丁寧に対応してくれているからこそ、顔が見えなくても気持ちが伝わると思います。定年まで元気で頑張っていただきたいです。